スクッテルド鉱

スケテルダイト鉱物の結晶構造は、1928年にオフトダールによって立方体、空間群Im-3（番号204）に属すると決定されました。単位セルは、Co原子で構成された8つの小さな立方体で構成されていると見なせます。これらの立方体の6つには、Asのほぼ正方形の平面環があり、それぞれが単位セルのエッジに平行に配置されています。その後、As原子はCoを中心とする八面体を形成します。結晶学的には、Co原子は8cサイトを占め、As原子は24gサイトを占めます。単位セル内のCo原子の位置は固定されており、As原子の位置はパラメータxとyによって決定されます。As環が完全に正方形になるためには、これらのパラメータがオフトダールの関係式 x + y = 1/2 を満たす必要があります。この関係式からの逸脱はAs原子の長方形配置をもたらし、実際この構造を持つ全ての既知の化合物でAs原子は完全な八面体を形成していません。単位セルのサイズと指定された空間群と共に、上述のパラメータは材料の結晶構造を完全に記述します。この構造はスケテルダイト構造とよく呼ばれます。

コバルトの鉱石となりうるが、ほとんどは輝コバルト鉱やコバルト華である。 本鉱の結晶構造はスクッテルダイト型といわれ、そのような結晶構造を持ち異なる元素から成る物質が人工的に合成され、超伝導材料や熱電材料としての研究がなされている。

おもに熱水鉱床で産する。方解石と接した部分では結晶面が発達し、結晶が六面体、八面体、十二面体などが見られることもあるが、多くは緻密、または粒状の塊で産する。