バストネサイト(bastnäsite)あるいはバストネス石は、炭酸塩鉱物であり、フッ化鉱物である。スウェーデンのヴェストマンランド地方にあるバストネス鉱山(Bastnäs)で発見され、同地にちなんで命名された。 組成式 (Ce, La)CO3F のセリウムバストネス石(bastnäsite-(Ce))、組成式 (La, Ce)CO3F のランタンバストネス石(bastnäsite-(La))、組成式 (Y, Ce)CO3F のイットリウムバストネス石(bastnäsite-(Y))の3種類存在する。ほとんどはセリウムバストネス石であり、セリウムはこの類の鉱物の中では、最も豊富に存在する希土類元素である。実際、セリウムはバストネス産の本鉱から発見されている。 バストネス石とリン酸塩鉱石のモナズ石は最大の希土類元素の源である。 バストネス石は花崗岩、閃長岩、ペグマタイト、カーボナタイト、プロピライトなどに存在する。 バストネス石は炭酸塩であるが、希塩酸には溶けず熱濃塩酸に溶けるのが特徴。