緑泥石

シャモス石 (chamosite) - (Fe,Mg,Fe)5Al(Si3Al)O10(OH,O)8、単斜晶系 クリノクロア (clinochlore) - (Mg,Fe)5Al(Si3Al)O10(OH)8、単斜晶系 クーク石 (cookeite) - LiAl4(Si3Al)O10(OH)8、単斜晶系 斜方シャモス石 (orthochamosite) ペナント石 (pennantite) - (Mn,Mg)5Al(Si3Al)O10(OH)8、単斜晶系 須藤石 (sudoite) - Mg2(Al,Fe)3Si3O10(OH)6、単斜晶系

緑泥石は、火成岩中で輝石、角閃石、黒雲母などの苦鉄質鉱物が変質した産物として一般的に見られます。この環境では、緑泥石は既存の苦鉄質鉱物の逆変成作用による変質鉱物であるか、または鉄、マグネシウム、その他の化合物が岩石体に加わることによる交代成作用の産物として存在することがあります。緑泥石は、熱水鉱床と関連する一般的な鉱物であり、エピドート、白雲母、アデュラリア、および硫化鉱物とともによく見られます。また、低グレードの変成作用を示す一般的な変成鉱物でもあります。緑泥石は、沸石相および下部グリーンシスト相の診断種です。緑泥石は、石英、斜長石、白雲母、柘榴石のアセンブレージの中で発生します。超苦鉄質岩の中では、変成作用により主にクリノクロア緑泥石がタルクとともに生成されることもあります。実験により、緑泥石が沈み込みによって運ばれた深海リソスフェアの地球のマントルのかんらん岩中で安定して存在できることが示されています。さらに、島弧マグマが生成されるマントル部分にも緑泥石が存在する可能性があります。緑泥石は自然界のさまざまな場所や形態で見られます。例えば、ウェールズの特定の地域では鉱物片岩の中に自然に見られ、またカリフォルニア州マリン郡のリングマウンテンの地表に散在する大きな岩の中にも見られます。

トランス・エラム文明においては、緑泥石をそのまま輸出したのではなく、容器や飾板など、あらゆる製品に加工された。これらの製品を「古式」クロライト製品（chlorite vessel）という。主たる工房は原石の採れるテペ・ヤヒヤにあった。

有色鉱物の変質により生じ、火成岩や緑色片岩（緑泥石片岩）に産する。